お知らせ
兵庫県立洲本高校で出張授業を行いました!
「最先端の研究を知る」というテーマの特別講義の依頼を受けて、1月24日に分子配列比較解析ユニットの工樂樹洋ユニットリーダーが兵庫県立洲本高校で出張授業を行いました。
1時間目は、「DNAで探る生命の進化」と題して、ゲノム研究が様々な領域の研究を支える重要な研究分野であること、また形態や行動に注目した解析には限界があり、遺伝子に注目し、ゲノムスケールで調べることで生き物の性質、進化、そして様々な生命現象を統合的に理解できることなどをお話ししました。ゲノム研究にはコンピュータ科学の知識やプログラミングの技術が必要であることに、少々驚いた様子の高校生でした。
2時間目には、実際の遺伝子データをつかって手描きで系統樹を作るという、工樂ユニットリーダーが考案した参加型ワークショップ「いきものつなぎ」を実施しました。初めは考え方に戸惑っていた生徒たちも、すぐにコツをつかんでどんどん生き物をつなぎ、進化のシナリオを再現するとともに、自分たちヒトの位置を感慨深げに再確認していました。


「生き物はなぜ基本的に左右対称なんですか?」など、普段疑問に思っていたことが質問で飛び出し、工樂ユニットリーダーも「いい質問ですね」と盛り上がりました。最後には、工樂ユニットリーダーがいつ頃、なぜ研究者になろうと思ったのか、高校生の頃はどのように過ごしていたのかをお話しし、研究や研究者を身近に感じてもらう機会となりました。
「将来を担う生徒さんに自分の研究活動の可能性についてお話しできたことに、研究成果を出すのとは少し違う大きな喜びを感じました。科学によって社会に希望を与えることを目指し研究により一層励みたいと思います。」と工樂ユニットリーダーが感想を語ってくれました。